平成24年度
海外現地研修

【目的】製造業の海外拠点等における事業戦略の把握、現地従業員等とのコミュニケーションなど
【実施期間】平成25年2月10日(日)〜17日(日)
【実施場所】タイ

行程


2月11日から16日まで、タイでの現地研修を実施しました。
研修にはオタフクソースの尼田さんと石﨑本店の丸山さんが参加。近畿大学から江口教授が同行しました。

(右)石崎本店 研究開発部 丸山さん 「自己のスキルアップと自社へのアウトプットにつなげる知識を身につけたいです」
(中)近畿大学 次世代基盤技術研究所 江口教授
(中)オタフクソース 海外営業部 尼田さん 「現地研修では授業で学んだことを活かしつつ、更なるグローバルな視野での捉え方、自身の知識と経験を高めたいです」

1日目

バンコクから車で約40分。タマサート大学ランシット・キャンパスを訪問しました。
機械工学科のCholaseuk学科長と懇談。機械工学研究所も案内していただきました。
自動車の実験設備が多いなか、金型設計/加工の研究室もありました。
日本と異なり、実践的な研究室が数多くあったことが印象的でした。
研究施設を見学した後、建築学科のDenpaiboon先生のご案内で
同キャンパス内と隣接するAIT(アジア工科大学院)を見て回りました。

多くのタイの学生や大学の環境に触れることができ、充実した時間となりました。

Cholaseuk学科長(右から2番目)、
Denpaiboon先生(右から3番目)ほかと懇談。
タマサート大学ランシット・キャンパス。
タイでは2番目に歴史があり、タイの首相も輩出している。

2日目

バンコクから車で約50分のところにある株式会社サタケの現地子会社SATAKE Thailand Co. Ltd.を訪問しました。
社長の田中章一さんや副社長の田中康雄さんから会社概要の説明を受けた後、工場を案内していただきました。
一昨年の洪水被害から完全に復旧していましたが、工場の壁などには今も水位の跡が残っており、被害の大きさが想像できました。

工場見学と記念撮影。現地従業員も含め、挨拶や対応の姿勢がしっかりとしていて感激しました。

3日目〜5日目。

今回のメインともいえるNishikawa Tachaplalert Cooper Ltd.(NTR)を訪問。
NTRは、バンコクの北東約300kmのナコンラチャシマ市に立地する、西川ゴム工業とクーパー社(米)が共同出資する現地子会社です。NTRでの3日間の研修が始まりました。
同社は、ウエザーストリップという自動車のドア回りなどに付いている防水用のスポンジゴム部品を製造しています。

現地では、NTR社長の斎藤超さんや副社長の山本隆司さんをはじめ日本人スタッフやタイ人マネージャーなど約20名の方々が対応してくださいました。NTRでの1日目は、社内の会議室で、参加者が現地スタッフに自己紹介を行いました。また、NTR副社長の山本さんから社歴や業績、製造工程などについて説明を受けました。
製造工程を見学した後、工場内にある新入社員用の作業トレーニングコーナーで、ウエザーストリップを製造する作業を体験しました。

タイ人スタッフのトレーナーが分かりやすく説明。参加者は真剣にメモを取りながら説明を聞きました。

なかなか難しいモールディングの作業。
やけどをしないように軍手と腕カバーをします。
ウエザーストリップを自動車に取り付ける様子。

2日目は、タイ人スタッフからNTRの社員採用システムと社内研修制度について説明を受けました。

参加者は熱心にメモを取り、質疑応答も活発に行いました。


3日目は、参加者各々の自社の事業概要説明と、NTRでの研修を受け、NTRの良いところ、改善が必要だと思うことについてプレゼン形式で発表しました。品質管理や技術改善、人材育成に熱心であること、明るい職場など、素晴らしい点を述べた後、異業種や同業種から見た改善点についても提案がありました。NTR社長の斎藤さんから「それぞれ、貴重なアイデアをいただいた」とコメントがありました。

尼田さんは食品製造業から見た気付きを発表。 丸山さんは「指差し呼称」による安全確認を提案。 NTR事務所入口で記念撮影。多くの方にお世話になりました。

参加者の感想

「最初に、この様な機会を作っていただいた会社には非常に感謝いたします。自分自身が今まで経験した出張とは異なり、一歩引いた形で物事を捉えることができた研修となりました。東南アジア諸国への仕事の排出、日本のものづくり産業における空洞化。様々な要素を含み、現在に至ることは確かであり、日本企業としても海外に勝てるものづくり、海外工場では海外に勝てる工場つくりが必要だと感じました」

「タマサート大学を訪問し企業へ輩出する人材を育て、またその育てる環境を目で見ることができました。日本の大学とは異なり、より実践的であることと多くの学生が目的意識を持っていることに痛感しました。また企業での海外における会社つくりというものを経験できました。サタケ(STH)様も西川ゴム工業(NTR)様も根底にあるものは「教育」と「人財」であり、そのために必要な方法がプロセス化されていることでした。日本と同じ品質のものづくりをすることは「当たり前」であることを現地社員が認識していることが大きいと思います。今後、海外へ逃げていくものづくりへの「危機感」をどれ位の日本人が認識し、「会社ごとの教育のルール化(プロセス化)」を導き出して海外へ展開することを行わなければ、日本のものづくりは、ただ技術が高い/日本製は品質が良い、だけで終わってしまうように思います。今後、会社を恒久的に発展させるために必要な価値感を日本人も広い視野で考える必要があると感じました」

石崎本店 研究開発部 丸山さん オタフクソース 海外営業部 尼田さん